抗肥満薬「コントレイブ」がアメリカで承認

2014年9月10日(現地時間)、アメリカFDAが抗肥満薬「コントレイブ」の販売について承認しました。「コントレイブ」承認を巡り、2010年に一度承認となる動きがありましたが、2011年には安全性の未確認があることから非承認となっており、実に4年もの歳月をかけての審議・承認となりました。アメリカでは、2012年の時点で成人の3人に1人が肥満であるとされており、米国医師会も肥満症を慢性疾患と認めるなど、アメリカにおける肥満症患者の多さは問題視されています。今回、この「コントレイブ」が、作用機構や安全性などに間して未確認な点があるにも関わらず承認されたのも、こうしたアメリカの背景があります。

「コントレイブ」とは

「コントレイブ」は、日本企業である「武田薬品」が開発した抗肥満薬で、ナルトレキソンとブプロピオンの合剤です。ナルトレキソンはオピオイド拮抗薬で、アルコール依存症や麻薬中毒の患者の為の治療薬に使われており、ブプロピオンはドーパミンやノルエピネフリンの再取り込み阻害薬で、禁煙の補助薬として使われております。(いずれもアメリカにおいて。日本ではいずれの成分も未承認。)「コントレイブ」の詳しい作用機序は不明ですが、ナルトレキソンとブプロピオンが脳の食欲中枢(視床下部)と脳内報酬系(中脳辺縁系ドーパミン経路)に働きかけることが非臨床試験により示されています。また今後の安全性確認として、小児肥満患者への有効性と安全性や、心血管イベントの発症リスクのある肥満患者への安全性などを販売後に調べていくとのことです。

「コントレイブ」を用いた理想的な肥満治療

「コントレイブ」は次のような条件での使用において承認されています。患者は成人であり、BMI(ボディ・マス・インデックス)が30以上であるか、高血圧などの体重関連の疾患を少なくとも1つ以上持っているBMI27以上であるものに限定されます。また、あくまで運動療法と食事療法の補助療法として使われます。