歳出改革WG 財務省の「後発品目標80%へ引き上げ」に厚労省は難色

2015年5月15日に、政府の行政改革推進会議によって設置された歳出改革WG重要課題検証サブ・グループによる会合が、合同庁舎にて行なわれました。第3回目となる今回は、「医薬品にかかる国民負担の軽減」という議題の元、後発医薬品の使用促進について厚生労働省および財務省に対してヒアリングを行ないました。このヒアリングでは、行政改革推進本部から厚生労働省に対し、日本の後発医薬品と後発医薬品業界の現状についてや、後発医薬品に関する様々な論点とそれに対する対応について、現在の後発医薬品普及促進策についての評価と、今後の普及促進策についての考えについて、ヒアリングを行なっています。尚、歳出改革WGは一日も早い改革の進展を目指す模様で、6月には中間とりまとめを行なう見込みです。

厚生労働省の見解について

行政改革推進本部からのヒアリングに対し厚生労働省は、現在、日本において後発医薬品を製造販売している業者199社を対象に行なった調査から、これらの業者のおよそ半分が資本金3億円以下・従業員300人以下の中小企業であるという現状を明らかにしました。また、後発医薬品の普及促進策については、後発医薬品調剤体制加算の見直しや処方箋様式を変更するなどの対策を講じることにより、後発医薬品の調剤割合は新指標において57%まで増加したことを示しました。さらに、今後の方針として、2014年度の後発医薬品の使用促進による影響の詳細を分析する為、2015年度のフォローアップ調査を行なう見通しであるとし、今年の6月から調査を開始し、秋頃にその結果を公表する見込みであることを明らかにしました。

財務省の見解について

一方、財務省は、社会保障関係費の伸びについて、今後も国民皆保険の制度を維持し続ける為にも今後5年間の伸びを2~2.5兆円の範囲内にする必要があるとし、そのための対策の一つとして後発医薬品の使用促進の重要性を挙げました。そして、現在の後発医薬品使用状況の動向から、使用割合目標を現在の「2017年度内に60%」から「2017年度内に80%」へ引き上げる案を示しました。また、使用割合目標を引き上げるのに際し、並行して現在の診療報酬や薬価についての施策の強化および、処方箋様式の変更や新たな診療報酬についての施策などを追加して行なうことで、使用割合の増加傾向を継続させる必要があるとしています。これに対し、厚生労働省は後発医薬品製造販売業者の供給能力を考慮する必要があるとし、使用割合目標の引き上げには難色を示しました。