経済財政諮問会議 歳出改革に「診療報酬改定」

2015年6月1日に政府の経済財政諮問会議が行なわれ、「経済再生と両立する財政健全化計画策定」などについて議論が交わされました。会議では、財政健全化に向けた取組みとして、地方創生や女性活躍などにかんする議論がなされましたが、財政健全化計画のフレームや、計画に対する財政制度等審議会からの意見などについても説明が行なわれています。こうした計画に関するものの中には、社会保障費の観点から医療分野に切り込んだ提言も非常に目立ちました。

財政健全化計画のフレームについて

財政健全化計画のフレームに関しては、有識者らからの提言が行なわれました。有識者らは、サントリーホールディングス株式会社代表取締役社長である新浪剛史氏をはじめ、伊藤元重氏、榊原定征氏、高橋進氏ら4名からなります。有識者らは、歳出および歳入改革についての基本的な考え方を5つ提示しました。一つ目は、財政健全化のためには経済再生が必要不可欠であるとし、現在の経済再生を持続させることが最も重要であると述べました。二つ目は、2015年度から2018年度までに集中的な改革を行なうものとし、この間に政策効果が乏しかった歳出は徹底削減を行なうなどして、効果の高い歳出へ転換するとしました。三つ目は、2016年度に診療報酬改定などの制度改革を「不退転の決意で」進めていき、2017年度に予定されている消費税増税によるデフレ再来を防ぐ為にも、強靭な経済構造を作り上げて行く必要があるとしました。四つ目は、専門調査会の設置を行なうこと、五つ目は、取組みの進歩状況を毎年評価し、何としてでも2020年度には財政健全化目標を実現することしました。

財政健全化計画に対する財政審の意見について

麻生議員提出資料には、社会保障分野における歳出改革の具体的な取組みなどの見通しが提示されています。資料の中では、2020年度までの社会保障関係費の伸びは、高齢化に起因するもののみである必要があるとしています。この為にも、医療分野においては、2017年度内にジェネリック医薬品使用割合目標を80%へと引き上げること、2018年度からは保険給付額についてジェネリック医薬品価格を上限とすること、市販品類似薬を公的保険から外すこと、薬価調査によってマイナス改定された分については、診療報酬本体の財源としないこと、調剤報酬の適正化などの方針を示しました。
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