薬食審部会が一般用検査薬導入に向けた検討を行なう

2014年11月12日、航空会館の会議室にて平成26年度第5回薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会が開催されました。同部会では、「一般用検査薬について」などの議題について話し合われました。現在、一般用検査薬には「尿糖」「尿蛋白」「妊娠検査薬」の3種類が認められていますが、効果的な予防サービス充実などの為、一般用検査薬を正しく用いて疾病の早期発見を行なえるよう、一般用検査薬のあり方について再検討する必要があるとされてきています。このため、同部会では一般用検査薬導入に関しての一般原則の見直しを行なってきています。今回の議論では、検体や検査項目および、製品の表示方法や販売の際の情報提供などについての具体的な見直し案が出されました。また、一般用検査薬の承認審査などにかかる具体的な手順案についても議論され、一般用検査薬の使用上の注意や使用方法、検出感度などについて記載された新たなガイドラインの作成を行なうこととしています。

一般用検査薬に求められるもの

一般用検査薬に求められるものとして、疾病の早期発見などを行なうことで、より早く医療機関を受診する機会に恵まれ、国民の健康寿命延伸などが期待できることが挙げられます。このため、より多くの検査項目が調べられることが望まれる一方で、高い安全性や、医療機関への受診機会損失を防ぐことが必要です。そこで、新たな検体には、これまで許可されていた検体である尿、糞便に加えて、鼻汁、唾液、涙液が追加されました。これらは、採取に際して侵襲がないと判断されたものです。一方で、侵襲があると判断された、穿刺血や咽頭拭い液、口腔内擦過検体などは、検体から外されています。また、受診につなげることが最優先事項であるため、検査項目に関しては、「健康状態を把握し、受診につなげていけるもの」との記載が追加されました。なお、重大な疾病の診断に関わるような、悪性腫瘍や心筋梗塞などの検査項目は除いています。さらに、販売の際には、薬剤師などの販売者が検査の目的や意義について患者にきちんと説明をおこない、誤認定の可能性についても示唆するとともに、適切に受診を勧めることとしています。

一般用検査薬の承認審査

一般用検査薬の承認手順に関しては、検査項目および個別製品についての具体的手順が示されました。検査項目の検討では、まず業界によるガイドライン(案)を作成し、これを厚生労働省や独立行政法人医薬品医療機器総合機構が評価します。この評価を踏まえて、医療機器・体外診断薬部会が議論を行い、その結果を発表し、了承された検査項目については、一般用検査薬に追加を行なうこととしました。さらに、医薬品等安全対策部会が一般医薬品のリスク区分についての議論も行なうこととしています。また、個別製品に関しては、医療用検査薬と同じ手続きにて審査を行なうこととしました。