武田薬品とユーグレナ社が包括的提携を発表

2014年10月16日、武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)と株式会社ユーグレナ(以下、ユーグレナ社)がユーグレナ(ミドリムシ)配合の新製品開発を共同検討する包括的提携契約したことを発表しました。この提携は武田薬品からユーグレナ社へアプローチをかけたもので、2013年の春頃よりコラボレーションの検討が開始されていました。この契約により、一般用医薬品・医薬部外品・健康補助食品など、ユーグレナやパラミロン(ユーグレナ特有の成分)を含む新製品の開発を共同で検討してく模様です。なお、今回の検討によって具体的な製品テーマが決定した場合は、その製品に関する個別契約を結ぶこととなっています。また、提携同日の10月16日に、武田薬品はユーグレナ社との初の共同開発製品である、健康補助食品「緑の習慣」を自社のオンラインショップ「タケダ通販ショップ」のみで発売開始したことも併せて発表しています。

ユーグレナについて

ユーグレナとは、日本名でミドリムシと呼ばれ、淡水ではごく一般的に見られる単細胞生物です。原生動物と緑色藻類との真核共生で出来たため、細胞内には緑藻由来の葉緑体が存在し光合成を行うなど、植物的な性質を持ちますが、二本の鞭毛持ち鞭毛運動を行いながら移動するなど、動物的な性質も併せ持ちます。このことから、植物と動物の両方の栄養素を併せ持っていることが注目されており、ビタミン・ミネラル・アミノ酸・不飽和脂肪酸などの59種類の栄養素が含まれていると分っています。さらに、ユーグレナに特有の成分であるパラミロンというβ1,3-グルカンの顆粒に、武田薬品は期待を寄せています。パラミロンはユーグレナの細胞内貯蔵物質で、スポンジ状の多孔性構造を持っているため、異物を吸収する性質があります。このため、過剰摂取した油分を吸着するなどの働きが期待されています。

それぞれの代表の想い

ユーグレナ社の代表取締役社長である出雲充氏がユーグレナ社を設立したのは、学生時代に世界の貧困と栄養事情に直面したことがきっかけです。それ以来、ユーグレナ社は「人と地球を健康にする」という経営理念の下、2005年に世界で初めてユーグレナの大量培養に成功し、その後精力的にユーグレナを配合する機能性食品や化粧品などの開発、ユーグレナを利用したバイオエタノールや水質浄化の研究に勤しんできました。出雲充氏は、医薬品への活用可能性が高いと考えられるユーグレナを、医薬品開発に長い歴史と高い専門性を持つ武田薬品と共同検討することで、より一層、人々の健康に貢献したいと語りました。また、武田薬品のヘルスケアカンパニープレジデントである杉本雅史氏は、ユーグレナ社の基本精神は、自社の「優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する」というミッションと通じるものがあるとし、2社の共同検討により創出された製品で人々の健康に貢献したいと語っています。