経団連の提案「OTC薬販売規制緩和」に厚労省が回答「対応不可」

2015年4月15日に内閣府・規制改革推進室は、規制改革ホットラインで受け付けた提案に対する各省庁からの回答を取り纏めました。この規制改革ホットラインは、社会の状況に柔軟に適応して規制改革を行なえるよう、国民や企業などから提案を受け付けている制度です。今回の取り纏めは、2013年3月22日~2015年4月3日の期間中に受け付けた提案の内、2015年3月31日までに所管省庁からの回答がまとまったものについて公表されました。この提案の中で、日本経済団体連合会(以下「経団連」)が2015年10月14日に提案した「OTC薬販売における有資格者の常駐要件の緩和」に対する厚生労働省(以下「厚労省」)からの回答は「対応不可」でした。

経団連からの提案の具体的内容について

経団連が提案したのは、店舗においてOTC薬を販売もしくは情報提供する際に、薬剤師や登録販売者などの有資格者の常駐要件を緩和するべきではないかという内容です。これは、現在、OTC販売を行なう店舗営業時間内に有資格者が常駐していることが義務付けられていることに対して、人員確保の難しさや、それに伴う店舗拡大および営業時間延長が難しい現状を訴えたものです。経団連の言い分は、店舗に1人でも有資格者が配置されていれば、一般従業員への管理や指導を行なうこと、および一般的な販売業務を行なうことは可能であり、OTC薬の情報提供についても、店舗内の有資格者不在の場合は、別店舗の有資格者がテレビ電話などで行なえば良いのではないか、というものです。さらに、経団連は、インターネット形態での医薬品販売の解禁を例に挙げ、対面型以外の情報提供は既に存在し、認められていると主張しています。尚、経団連は、この提案が認められれば、多くの店舗で24時間OTC薬を取り扱うことが可能になり、消費者の利便性も向上するだろうと見込んでいます。

厚労省からの回答の具体的内容について

厚労省は、OTC薬の不適切な使用による、需要者の重篤な健康被害が発生することを最小限に食い止める為、経団連の提案は認められないとの回答を行ないました。インターネット販売の事例に関しては、実店舗やインターネット店舗という形態に関わらず、その店舗に勤務している有資格者が情報提供を行った上で販売することを義務付けているとし、OTC薬の販売にはリスク区分に応じた有資格者の関与が必要であるとの姿勢を貫きました。
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