財政制度分科会が後発医薬品ベースの見直し案を提示

2014年10月27日、財務省第3特別会議室にて財政制度等審議会財政制度分科会の定例会議が行われました。その中で、生活保護受給者へ与える医療扶助額を、後発医薬品に係る費用をベースして設定するべきとの提案がなされました。この日の財政制度分科会では、社会保障予算と文教の議題について話し合われ、社会保障に関しては、年金、生活保護、社会福祉についての議論が交わされました。生活保護については、受給者の数が過去最低水準の2.5倍の216.4万人にも上っていることから、費用削減に向けた制度の見直しの必要に迫られています。これまでにも生活扶助基準や医療扶助の適正化などを行ってきていますが、更なる予算削減のために制度改正が必要です。そこで、今回制度見直しとして論点に上がったのが、高齢者世帯・母子世帯・障碍者世帯・傷病者世帯に含まれない、「その他の世帯」の数を減らす取り組みと、医療扶助の適正化の2点です。

これまでの医療扶助適正化への取り組み

医療扶助は生活保護費のおよそ半分を占めており、ここを削減することで持続可能な生活保護制度の運営が望めると考えられます。これまでにも、医療扶助に関する制度見直しは行われており、あまりにも頻回に医療機関を受診する被保護者に対して適正受診を指導したり、生活保護レセプト管理システムの機能を強化したりと、無駄を省くための政策が実施されています。また今年の1月1日に厚生労働省は、後発医薬品使用状況が、医療保険と比較して医療扶助において使用割合が低いことを踏まえて、医師が後発医薬品の使用を認めた場合は、被保護者に対しては、可能な限り後発医薬品を使用することを法的に明確にしました。(法第34条3項)

今回の見直し案で期待されるのは490億円

今回の医療扶助適正化における見直し案では、法第34条3項を受けて、現在先発医薬品ベースに考えられている医療扶助費を、後発医薬品ベースに切り替えることが考えられています。現在の被保護者における後発医薬品使用割合を、医療扶助の医薬品費に反映させて医療費扶助を後発医薬品ベースにした場合、機械的な試算でおよそ490億円も予算が削減できます。