日本医師会、経済諮問会議の提案に対し見解示す

2015年6月2日の日本医師会による定例記者会見が行なわれました。この会見の中で、横倉義武会長は5月26日に執り行われた経済財政諮問会議において出された6つの提案について、日本医師会の見解を明らかにしました。 <h3>社会保障に係る6つの提案について</h3> 6つの提案とは、「論点整理・社会保障のポイント」として東京大学大学院経済学研究科教授の伊藤元重氏、東レ株式会社取締役会長の榊原定征氏、株式会社日本総合研究所理事長の高橋進氏、サントリーホールディングス株式会社代表取締役社長の新浪剛史氏ら民間議員が示したものです。民間議員らは、以下のような提案を示しました。(1)医療機関と民間事業者の連携を進めるために、一般医療法人の本務としての営利性業務解禁などを示した「社会保障サービスの産業化促進」、(2)保険者努力支援制度などの仕組みの見直しや、ヘルスケアポイント付与などによる疾病予防や適切な受診行動などの支援等を示した「インセンティブを強化する仕組み作り」、(3)都道府県別の医療格差のデータによる「見える化」促進およびかかりつけ医の普及などを示した「地域差の「見える化」と報酬の見直し等による病床適正化」、(4)マイナンバーの活用による所得や資産などの経済力に応じた負担能力判定システムへの転換などについて示した「資産・遺産の社会還元の促進と所得や資産に応じた負担」、(5)医薬品などの保険収載の適切な事前評価・既収載品の検証の本格導入、ジェネリック医薬品の普及率引き上げ、2018年度からの保険償還額をジェネリック医薬品価格までとすることなどについて示した「保険収載範囲の見直し」、(6)毎年の薬価改定や調剤医療費(技術量)の合理化・抑制などについて示した「効率化に向けたその他の取組」。 <h3>提案に対する日医の見解</h3> こうした提案に対し横倉会長は、以下のような考えを述べました。(1)医療法人の大前提は非営利であるとし、現行通りの範囲内で付帯業務を認めること、(2)健康増進への取組みを評価する制度自体は望ましいが、公的医療保険制度の在り方に関わる問題ゆえに慎重な検討が必要であること、(3)かかりつけ医への受診による医療費適正化は期待できるが、医師会と行政とのチームワークが必要であること、(4)方向性は賛成で、医療保険財政の安定化につながること、(5)参照価格制度は公平・公正な医療提供と言えないとし、スイッチOTCについては治療上の必要性がある場合は保険適用すべきであること、(6)毎年の薬価改定は価格の高止まりにつながる可能性を指摘し、診療報酬については地方経済活性化などにつながること。