財務省が後発品使用目標を80%へ引き上げ、特許切れ先発品の保険給付カットも

2015年4月27日に財務省は財政制度等審議会財政制度分科会を開催し、医療や介護に関する社会保障制度の改革や効率化について話し合いました。この分科会では、国民皆保険を今後も維持していく為の制度改革の具体案の1つとして、保険給付範囲の見直しを行なうことが検討されました。この見直しにあたり、ジェネリック医薬品の使用を促進することや、保険給付のあり方をリスクやQOLまたはADLなどへの影響を踏まえて見直していくこと、および入院と在宅療養の公平さを確保していくことなどの項目について議論されています。この内、ジェネリック医薬品の使用促進に関しては、既に「経済財政運営と改革の基本方針2014(抄)」において諸外国並みの普及率を目指すことを掲げています。この基本方針は、日本での特許切れ市場におけるジェネリック医薬品シェアが、先進諸外国と比較して極端に低いために掲げられているもので、2010~2013年までのアメリカ・イギリス・ドイツ・フランスのジェネリック医薬品シェアが70%以上であるのに対し、日本の2013年のシェアが46.9%と極端に低いという実情から生まれています。現行の目標では、2017年度のうちに60%のシェアとしていましたが、今回の議論でこの値を80%まで引き上げる事としました。これは、ジェネリック医薬品使用に対する改革などにより国民の意識が変わり、ジェネリック医薬品の使用速度がこれまでの2倍の速度で増加しているという背景を受けたものです。

ジェネリック医薬品使用目標の引き上げに伴う影響

ジェネリック医薬品使用目標の引き上げに係り、診療報酬などに関する措置や、ジェネリック医薬品に基づく保険給付額の見直しなどを併せて行い、ジェネリック医薬品使用促進を継続していく見通しです。また、ジェネリック医薬品メーカーなどへの配慮から、今年の夏頃には3年ほど先の目標を示すことが重要としました。

特許切れ先発医薬品の保険給付について

ジェネリック医薬品使用促進を図るにあたり、ジェネリック医薬品を選択する患者へのインセンティブを十分に確保する為、保険給付の制度を改革する見込みです。これまでは、特許切れ先発医薬品もジェネリック医薬品も薬価全額の内、患者負担額を定率としていましたが、この制度改革では、保険給付に基準額を設け、特許切れ先発医薬品を選択した場合は、患者が追加負担することとしています。