脳に刺激を与えると太る!?

2014年9月1日にJAMA Intern Med誌電子版に投稿されたコーネル大学(アメリカ合衆国)の研究は非常にユニークです。なんと、刺激的なアクション映画を見ながらの食事は、インタビュー映像を見ながらの食事に比べて、食べ過ぎてしまうのだそうです。

「ながら食事」と肥満の関係

テレビを見ながら食事を摂る、いわゆる「ながら食事」と、アメリカ人の体重増加に関する先行研究は既に存在します。これによれば、晩御飯の時に「ながら食事」をする頻度と、その人のBMIの間に強い相関が見られるそうです。どうやら、テレビの内容に夢中になっているために、食事の止め時が分らなくなってしまう(満腹に気がつくのが遅れる)ために、どうしても食べ過ぎてしまうようです。

さらに深堀り − 今度はテレビの内容まで

今回の研究では、この先行研究を深堀りし、もっとも食べ過ぎてしまう番組内容は何かを調べました。そこで、大学生94人(男女比はおよそ4:6)に対してランダム化比較試験を行いました。彼らをいくつかのグループにランダムに分け(1グループ20人以下)、さらにそれぞれのグループに3種類の20分番組から1つをランダムに見せました。そして、軽食(お菓子や果物など)を与え、「番組を見ながら、好きなだけ食べなさい」と指示しました。さらに、食べる前と食べた後の軽食の総重量を計測しました。学生たちに見せたのは、【A】「The Island」(ハリウッド映画 2005年マイケル・ベイ監督)、【B】「Charlie Rose」(インタビュー番組)、【C】「The Island」の無声動画の3種類です。今回の3つの動画は、検討したあらゆるジャンルの動画(映画・アニメ・ニュースなど)の中で、カット割りおよび音源変動が一番多いもの【A】、一番少ないもの【B】、音源変動の影響を取り除いた番組A【C】という基準で選んでいます。

気になる実験結果

学生たちが食べた軽食の総重量を調べると、【A】>【C】>【B】の順でした。【A】を見たグループは、【B】を見たグループのおよそ2倍量の軽食を食べており、65%も多くのカロリーを摂ってしまっていました。また、【C】を見たグループは、【B】を見たグループよりも36%多い量の軽食を食べており、46%も多くのカロリーを摂ってしまいました。これらのことから、食べる量・摂取カロリーのいずれの差にも有意が認められ、脳に刺激を与えるような番組(アクション映画など)を見ながら食事をすると食べ過ぎてしまうことが明らかになりました。

食べすぎを予防するには

肥満患者が食べすぎを防ぐ対策として以下の2点が挙げられています。 ・【A】のような刺激的の強い番組を見る際には食べ物を近くに置かないこと。 ・どうしても「ながら食事」をする場合は、予め一回分の食事量を取り分けておき、それ以上食べれないように工夫すること。

まとめ

ついついやりがちなも「ながら食事」ですが、こんなにも食べ過ぎてしまうとなると、気をつける必要がありますね。どんどんと食べ物に手が伸びる前に、上記のような対策をしておくことをオススメします。