日薬連など3団体、政府の薬剤費抑制策に対して共同声明を発表

2015年5月27日に「薬剤費抑制策に関する共同声明」が発表されました。これは、日本製薬団体連合会、日本製薬工業協会、日本ジェネリック製薬協会の3団体によって出された声明で、現在、政府が進めている政策に対して行なわれたものです。今回、この共同声明を発表するに至った経緯には、政府が進める「骨太方針2015」や「財政健全化計画」などによる歳出削減政策によって、薬剤費の抑制およびジェネリック医薬品の急速な普及などが検討されていることがあります。これら3団体は、こうした政策について、歳出の削減や財政の健全化に比重を置き過ぎであり、国家としての長期的政策目標を見失った政策であるとし、産業の成長力を奪いかねないとしています。こうした経緯から、製薬業界全体が患者視点の医療実現および健全な発展を見込めるよう、政府に対してバランスの取れた政策を実現するよう要請を行ないました。

共同声明の詳細について

今回発表された共同声明は、薬剤費の抑制策およびジェネリック医薬品の普及策などについて述べられています。薬剤費の抑制策については、経済財政諮問会議における薬剤費の抑制についての議論が積極的に行なわれていることについて、「製薬業界団体として極めて大きな危惧」を抱いていることを明らかにしました。同会議における薬剤費の抑制策には、保険収載範囲縮小や市場実勢を踏まえた毎年の薬価改定などが挙げられます。また、ジェネリック医薬品の普及策については、世界情勢から考慮すれば、この政策自体には異論はないとしつつも、今までのジェネリック普及目標であった「2017年度までに60%」という数値を、80%へ引き上げるとすることに関しては、医療や産業の現状を理解した上での総合的な視点による政策が必要であるとしました。

歳出削減政策について

5月26日に行なわれた経済財政諮問会議において、2020年度のPB黒字化を目指し、国民の将来不安を払拭していくためにも、薬価の毎年の改定やジェネリック医薬品の急速な普及などの歳出削減政策について鋭意取り組む必要があるとの議論が交わされています。この中で、薬価改定に係り既存医薬品の価格が下落することに関しては、国民へ還元する必要があるとしています。また、ジェネリック医薬品の普及については、数値目標の引き上げは必要なことであるとし、骨太方針にも記載すべきとしています。