「新型医療法人」制度が2015年に創設!?

9月10日、厚生労働省の「新型医療法人」制度(非営利ホールディングカンパニー型法人制度)に関する検討会が行われました。この検討会は今年6月より月1以上のペースで開かれており、今年中に制度の方向性に関する結論を出し、来年には「新型医療法人」制度上の措置を決定するとしています。

「新型医療法人」制度とは?

現在仮称で「非営利ホールディングカンパニー型法人制度」と呼ばれ、新たに創設を考えられている制度の事です。地域の医療法人の連携と経営の効率化を目指したものです。

「新型医療法人」制度がなぜ必要か

そもそも、この「新型医療法人」制度の創設について議論が持ち出されることになったのは、今年の1月にスイス(ダボス)で行われた世界経済フォーラム年次会議における「アメリカのメイヨー・クリニックと同じような医療法人が日本にも必要」との安倍首相の発言が発端です。メイヨー・クリニックのような大型医療法人の設立には、この「新型医療法人」制度は欠かせない制度となっています。

メイヨー・クリニックとは

アメリカ・ミネソタ州に本部を構える大型総合病院で、「全米で最も優れた病院」の一つに常にノミネートされています。本部以外にも、フロリダ州・アリゾナ州・アイオワ州・ウィスコンシン州でも医療活動を行うなど、アメリカの広い範囲で地域医療に貢献し、アメリカで2番目の収益を得ています。しかし、メイヨー・クリニックは非営利団体であり、こうした医療活動での収益をクリニックでの教育や研究に当てることで、より良い医療の実現に向けて躍進している素晴らしい医療法人です。

9月10日の会議の詳細

こうした背景の下、今回の検討会で焦点となったのは、「新型医療法人」制度の在り方です。「社団型」と「財団型」の2つのあり方について検討が行われました。「社団型」については、社員総会(意思決定機関)、理事会(執行機関)、地域協議会(地域関係者の意思反映機関)を設け、社員総会が理事会への指示や任免を行い、地域協議会がこれを監視するといった想定がされました。「財団型」は、評議員会(意思決定機関)、理事会(執行機関)を設置し、評議委員会が理事会の任免や意見徴収などを行う想定です。また、この評議員会には、「新型医療法人」に参加する役員以外に、その地域の市長や医師会長なども加える見込みです。こうした想定に対し、「財団型」にも地域協議会を設置する必要性や、地域協議会は外部の人間で構成されていなければ意味を成さないなどの意見も出ており、今後の検討会での議論が予想されます。さらに、「新型医療法人」の活動範囲や参加法人の種別などの決定についても様々な意見が出ており、今後の「新型医療法人」制度の方向性決定にはまだまだ問題が山積みのようです。
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