厚労省がMERS国内発生時の対応を発表

2015年6月11日に厚生労働省の健康局結核感染症課は、中東呼吸器症候群(以下、「MERS:マーズ」)の国内発生時の対応についての通知を、各衛生主管部(局)長に対して行なっていたことを発表しました。この通知は、6月9日に開かれた「第1回MERS対策に関する専門家会議」の内容を元に行なわれたものです。この会議は、韓国においてMERS感染が拡大していることを受け、初めて専門家を召集して日本国内でMERS感染が確認された際の対応を確認したものです。

厚労省からのMERS対応に関する通知の詳細について

通知では、日本でMERS感染者が発生した場合に、医療提供ならびに二次感染が疑われる者へ速やかな対応が行なわれるように、関係者に3つの事柄に関して周知を呼びかけました。3つの事柄とは、「二次感染が疑われる者への対応」「患者への医療提供」「MERSが発生した場合の自治体向け対応フロー一部変更」です。二次感染が疑われる者は、擬似症の要件によって該当者とそれ以外に分けられ、速やかに疫学的調査を行なう必要があります。該当者は感染症指定医療機関へ入院させる措置を、該当しない者は患者との接触の度合いによる健康観察などの措置をとることとしています。また、MERS患者に対しては、患者の発生地域内にて入院医療体制が完結するよう入院医療機関の確保を行い、感染拡大リスクの軽減に努めるよう呼びかけています。さらに、2015年6月4日に通知された対応フローについて、当面の間は一部変更されたフローを用いるように呼びかけています。

MERSについて

MERSは、2012年9月頃より中東地域にて断続的に報告されている、ヒト―ヒト感染が確認されている呼吸器症候群のことです。感染原因にラクダへの接触が示唆されており、原因ウイルスは「MERSコロナウイルス」です。MERSの感染力は高くないものの、高齢者や基礎疾患のある者が感染した場合は、重症化する可能性があります。MERS感染が拡大している韓国においては、死亡例も出ていることから、厚生労働省では国民に対し注意喚起を行なっています。