日本医療薬学会年会で日本版CDTMの具体的評価が示される

2014年9月27日と28日に第24回日本医療薬学会年会が名古屋市で開かれました。その中でも、27日に行われたシンポジウム「薬剤師外来病棟サポート/日本版CDTMにおけるアウトカム評価結果について」では、日本各地のCDTMを取り入れている医療施設の医師や薬剤師が講演し、薬剤師が外来や病棟で実際に業務を果たした結果、医療の質や患者満足度が具体的にどの程度向上したのかを、客観的数値データで示しました。日本におけるCDTMの取り組みが具体的な数値で評価されたことにより、今後のチーム医療における薬剤師の業務拡大などに期待が持てるとして、会場では多くの注目を集めました。このシンポジウムでは、全国に先駆けてCDTMを取り入れた医療施設の医師や薬剤師が講演し、専門分野を持つ薬剤師がチーム医療に携わることに関しての評価をしました。

日本におけるCDTMについて

CDTMは、アメリカで広く採用されている医療形態の一つで、医師と薬剤師が特定の患者の治療方針に関しての契約を結ぶことで、医師の管理下のもと薬剤師は患者の薬物的な治療を行うことができるというものです。近年、日本ではこの医療体制についての関心が高まっており、2008年ごろから日本の各地でCDTMは取り入れられ始めました。2010年4月には厚生労働省医政局長からの「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」という通知で、薬剤師は医師らと協働し、専門知識を活用して薬剤の種類や投与などに関する変更や検査のオーダーを執り行うようになどと示されました。そして、その年の10月には日本病院薬剤師会から全国の薬剤師を初めとする医療従事者に対し、がんの化学療法などにおける制吐薬の追加や変更などを薬剤師が主体で行えるようにするなどの具体的な方針などが示されました。

CDTMを取り入れるメリットは?

CDTMが実際に取り入れられ、薬剤師が医師と協働して薬物療法を行えるようになることで、患者との密な薬物指導を薬剤師に任せ、医師は患者の原治療に専念できる体制が整います。これにより患者にも薬物療法に対しての安心感が生まれ、診察時間の短縮や効率化につながるというメリットがあります。また、近年増えてきているがんなどの専門薬剤師の活躍の場が広がることも考えられます。