ブリストル・マイヤーズの「スプリセル」承認条件が解除へ

2015年3月17日にブリストル・マイヤーズ株式会社(以下「ブリストル・マイヤーズ」)は、抗悪性腫瘍剤「スプリセル」(一般名:ダサチニブ水和物)の承認条件である市販後の全症例調査について、厚生労働省から解除の通知を受けたと発表しました。「スプリセル」は、2006年6月に米国で承認されて以来、日本をはじめとする世界各国で承認・販売されている抗がん剤で、日本では2009年3月に発売が開始されています。ただし、日本での治験症例が極めて限られていた為、市販後に全症例についての使用成績調査を行い、一定数の症例データが蓄積されるまで、スプリセル使用患者の背景情報の把握やスプリセルの安全性・有効性データの早期収集が義務づけられていました。この目標症例数は800例で、2009年12月末時点で既にこれを超えていましたが、ブリストル・マイヤーズではこの後もさらに症例情報を収集し続け、2015年3月10日時点では症例数が7988例にも上っています。これらのデータを基にして作られた報告書から、厚生労働省は、スプリセル使用患者の背景やスプリセルの安全性・有効性などに関する情報の適切な収集、および、この情報に基づくスプリセルの適正使用措置について、正しく行なわれているものと判断し、今後の前症例調査の義務を解除することとしました。

「スプリセル」について

スプリセルは、新規構造を持つチロシンキナーゼ阻害剤で、抗腫瘍効果を有します。この阻害の対象となるチロシンキナーゼは、がん細胞の増殖に関与している、BCR-ABL・SRCファミリーキナーゼ・c-KIT・EPHA2受容体・PDGF受容体の5つのチロシンキナーゼ/キナーゼファミリーです。スプリセルはこれらのチロシンキナーゼ/キナーゼファミリーがATPと結合するのを競合阻害することによって、がん細胞増殖のシグナル伝達を阻害し、抗がん剤として機能します。

ブリストル・マイヤーズからのコメント

今後もブリストル・マイヤーズでは、まだ十分な治療選択肢の無いような疾患領域を中心として、医薬品開発や、医薬品の適正使用推進活動などを行なっていき、患者のQOLを向上させていくとしています。
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