塩崎厚労相、2017年度末の進捗によっては後発品80%の前倒しも検討

2015年6月10日に今年の第9回目となる経済財政諮問会議が開催され、塩崎恭久厚生労働相(以下「塩崎大臣」)もこれに臨時議員として参加しました。塩崎大臣はこの会議の中で、社会保障に関する主な論点について述べ、「健康関連産業活性化」「見える化と地域差の是正」「後発医薬品使用の飛躍的加速化・医薬品産業の底上げ」「診療報酬・薬価のあり方」について説明しました。塩崎大臣の説明の中でも特に注目を集めたのは、後発医薬品使用促進に関するものです。この説明によると、今年5月26日に立てられた新目標では2020年度末までに後発医薬品シェアを80%以上としているものの、2017年度末に行なう予定の進捗評価の結果によっては、更なる前倒しを検討しているとのことです。

後発医薬品シェアの新目標について

新目標では、現行の後発医薬品シェア目標を1年前倒しすることとなっており、2016年度末までに60%以上としています。また、本来2018年から2022年度の5年計画で行なう予定だった80%以上という数値を達成するにあたり、新目標では、スタート自体を1年、達成次期を2年前倒ししています。塩崎大臣の説明を受けた民間議員からは、更なる前倒しは可能だとの意見も出ており、2年後に80%普及も不可能なことではないとし、さらに踏み込んだ目標を設定するべきだと述べています。これを受けて、塩崎大臣は、後発医薬品目標設定には後発品メーカー設備投資問題および新薬メーカーへ与える影響の2つを考慮する必要があるとし、さらなる後発品普及には保険者の一層の取り組みに期待すると述べました。

後発医薬品シェア目標達成の加速化に向けた取り組みについて

厚生労働省では、後発医薬品シェアの目標達成加速化に向け、さまざまな取り組みを行なっています。今回の会議で塩崎大臣が提出した資料には、「医療費適正化」「後発製造推進の環境整備」「総合戦略」の3つの取組みが紹介されています。医療費適正化では、後発品使用を加速化および、多剤・重複投与や後発品価格の適正化を行なっています。また、環境整備においては、複数企業による共同開発品の取り扱いなどについて検討を行ない、製品の質を高く保ちつつ安定的に供給できるよう整備を進めています。さらに、総合戦略では、医薬品産業全体の底上げを行なうべく、価格面におけるイノベーション評価などの製薬産業の競争力強化に向けた総合戦略を今年の夏に策定する見込みです。