日本薬剤師会、検体測定室の運用手引きを作製

2015年5月1日に日本薬剤師会は、「薬局・薬剤師のための検体測定室の適正な運用の手引き(暫定版)」を発表しました。この手引きは、検体測定事業(民間事業者が、利用者自ら採取する検体の生化学的検査を行なう事業)を行なう事業者が薬局である場合を想定して作られたもので、2014年4月1日以降より検体測定事業が衛生検査所登録不要となったことを受けて、厚生労働省医政局が示した「検体測定室に関するガイドライン」及び「検体測定室に関するガイドラインに係る疑義解釈集(Q&A)」に沿った解説および留意事項について示したものです。日本薬剤師会は、あくまでも検体測定事業は厚労省のガイドラインおよびQ&Aの内容に基づいて行なわれるべきであるとし、この手引きは、検体測定事業を行なう薬局や薬剤師の役割についての理解をより一層深める為のものであるとしています。

検体測定事業について

検体測定事業は、国民の健康意識を高め、健康診断などの医療機関受診を促進することで、国民の健康寿命を伸ばすといった目的で、適切な衛生管理や制度管理などを行なった上での民間事業者の検体検査が認められているものです。「診療の用に供する検体検査を伴わない」という理由から、検体測定事業の衛生検査所登録が不要と定められました。ただし、利用者が医師の診断を伴っていないにも関わらず、検体測定事業の結果のみから「自身は健康である」と誤解してしまうことを防ぐため、検体測定事業者は利用者に対して定期的な医療機関への受診を勧める必要があります。さらに、この医療機関への受診勧奨の際には、かかりつけ医へ相談するよう助言すると共に、かかりつけ医がいない利用者の場合などに特定の医療機関のみを紹介するようなことを避けるよう求められています。

薬局・薬剤師における検体測定事業について

日本薬剤師会は、過去に日本で発生した集団予防接種によるB型肝炎ウイルス感染などの事例から、血液取り扱いにおけるリスクの十分な認識が必要であるとし、従業員に対して徹底した安全管理などについての教育や研修を十分に行なうと共に、利用者に対しても説明や注意喚起を行なう責任があるとしています。また、薬局や薬剤師は感染防止の責任を十分に認識した上で、衛生管理の徹底を図る義務があるとしました。