ブリストル・マイヤーズの経口C型肝炎薬、新適応の追加承認を取得

2015年3月20日にブリストル・マイヤーズ株式会社(以下「ブリストル・マイヤーズ」)は、当日付けで2種類の経口抗ウイルス剤「ダクルインザ(一般名:ダクラタスビル塩酸塩)」と「スンベプラ(一般名:アスナプレビル)」が新たな適応について追加承認を取得したことを発表しました。今回追加された適応は、「C型慢性肝炎/代償性肝硬変のインターフェロンを含む治療法に適格の未治療患者および前治療再燃患者に対する適応」で、これまで「インターフェロンを含む治療法に不適格の未治療あるいは不耐容、もしくはインターフェロンを含む治療法が無効の、C型慢性肝炎/代償性肝硬変患者」を対象として承認取得・製造販売を行なってきたこれら2剤が、インターフェロンの治療歴の有無を問わずに治療に用いられるようになります。これによりダクルインザとスンベプラは、「セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」としてあらたな承認を取得することとなりました。この承認に係る国内第?相臨床試験では、日本人に最も多いジェノタイプ1のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変患者のうち、インターフェロンの治療に適格かつ未治療患者および前治療再燃患者を対象に、ダクルインザとスンベプラの併用投与が行なわれました。この臨床試験では、主要評価項目の「未治療患者におけるSVR12の達成割合、および前治療再燃患者におけるSVR12達成割合」はそれぞれ89.1%、95.5%となり、有害事象は4.3%、有害事象による中止例は5.0%となりました。

関係者のコメント

治験を行なった広島大学医学部教授の茶山一彰氏は、日本のC型肝炎患者の大部分を占めるのがインターフェロンなどの従来の治療を受けられないか、これらの治療で効果が見られないような高齢者であるとし、ダクルインザとスンベプラの適応追加によってC型肝炎治療は大きく変わるだろうと述べています。また、ブリストル・マイヤーズ代表取締役社長であるダビデ・ピラス氏は、全てのジェノタイプ1のC型慢性肝炎患者にダクルインザとスンベプラの併用投与による治療法を提供できることを嬉しく思うと述べています。

「ダクルインザ」「スンベプラ」について

これら2剤は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が創製した直接作用型抗ウイルス剤です。「ダクルインザ」は、C型肝炎ウイルスが複製する際に必要となるNS5Aの機能を阻害することにより、「スンベプラ」は、ウイルスの複製に必要なNS3/4Aプロテアーゼの基質結合を競合的に阻害することにより、それぞれ抗ウイルス作用を示します。これらを併用することで、抗ウイルス作用は相加・相乗効果を得られ、逆に2剤の拮抗作用や細胞毒性の増強などは認められていないため、併用投与による開発が行なわれたものです。