厚生労働省で一般用検査薬に関する審議が行われる

2014年9月12日に厚生労働省で医療用検査薬のスイッチOTC化に関する審議が薬事・食品衛生審議会 医療機器・体外診断薬部会によって行われました。審議はいくつかの論点について医師や薬剤師の立場から行われました。論点の中には、OTC化する検査薬の検体の取り扱い、測定項目、一般人の取り扱い方法、製品間でのバラつきが懸念される定量での判定の検査項目について、検査薬の添付文書などの使用者への情報提供、一般用検査薬の位置づけに関するものが取り上げられています。

OTC化とは?

OTC化とは、Over The Counterの省略形で、オーバー・ザ・カウンターすなわちカウンター越しに医薬品を販売できるようにすることを言います。今回の件で言えば、医療用の検査薬を医師の指示なしに薬局やドラッグストアなどで購入できるようにするということです。現在日本でOTC化されている検査薬(一般用検査薬)は、薬事法に基づき審査され、厚生労働省が承認したものです。尿糖、尿タンパク、妊娠検査薬の3種類が販売されています。一般検査薬を使うことにより、疾患などの早期発見や医療機関への早期訪問が期待されている一方で、擬陽性などの検査ミスや自己判断による疾患の発見の遅れ、医療機関から逆に足が遠のく恐れもあるとされています。実際に医師に施されたアンケートによると、過去1年の間に一般用検査薬を使用して受診してきた患者のうち3.6%に使い方に問題があったという結果が出ており、こういった点が今回の審議の論点にもなっています。

一般用検査薬に対する現時点での見解は?

日本医師会の常任理事である鈴木邦彦氏は、全国の医師会メンバーのアンケート結果を元に、医療現場では一般用検査薬拡大について否定的な意見も多く、まずは国民の教育から始めるべきであって、むやみに販売を拡大していくべきではないと述べました。さらに、一般用検査薬は安全であることが最優先されるべきで、最も簡便な尿や便などの検体の取り扱いであっても必ずしも安全であるとは言い切れない状況で、穿刺血を一般用検査薬の検体として扱うことは容認できる状況ではないとしました。そして、まずは日本で一般用検査薬を広めるにあたっての医療の仕組みを変えていく必要性を訴えました。また、日本薬剤師会の副会長である生出泉太郎氏も血液を検体とする一般用検査薬については慎重な姿勢を見せています。