エーザイのレンビマ、FDAより2ヶ月前倒しで承認受ける

2015年2月16日にエーザイ株式会社(以下「エーザイ」)は、米国における子会社のエーザイ・インクが自社創製した新規抗がん剤「レンビマ(一般名:レンバチニブ)」が、FDA(米国食品医薬品局)に承認されていたことを発表しました。この承認は、2月13日に行なわれたもので、優先審査終了目標日よりもおよそ2ヶ月速く、レンビマに関する世界初の承認でした。また、レンビマは「局所再発又は転移性、進行性、放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺がんに係る適応」について、FDAより承認を受けています。エーザイは、レンビマの申請を、日本や欧州、カナダ、オーストラリア、スイス、ロシア、シンガポール、韓国、ブラジルでも行なっており、欧州では迅速審査品目に指定されているとのことです。今後、これらの国でも承認を取得していくと共に、さらに世界各国へ承認申請を行なう見込みで、承認が得られた場合は、エーザイが世界各国で販売を行なう模様です。さらに現在、レンビマのグローバル臨床第III相試験(対象:肝細胞がん)、臨床第II相試験(対象:腎細胞がん・非小細胞肺がんなど複数がん腫)についても進行中で、レンビマがあらゆるがん治療の治療選択肢となることが期待されます。エーザイは今回のFDAからの承認取得に関して、米国における甲状腺がんの新規診断患者が2012年時点でおよそ52,000人いること、進行した甲状腺がんの治療選択肢が限られた状況であることを挙げ、レンビマが甲状腺がん患者にとっての新しい治療選択肢として加わること、さらなるがん治療の可能性を追求していく所存であることを述べています。

レンビマについて

腫瘍血管新生や腫瘍増殖に関わる、血管内皮増殖因子受容体・繊維芽細胞増殖因子受容体・血小板由来増殖因子受容体などの受容体型チロシンキナーゼ(RTK)に対する選択的阻害活性を持つ、経口投与が可能な分子標的治療薬です。また、レンバチニブは、日本や米国、欧州において、甲状腺がん治療に関わる希少疾病用医薬品指定を受けています。

今回の承認の基となったSELECT試験について

今回の承認は、SELECT試験の結果に基づいて行なわれました。この試験は、二重盲検、無作為化、多施設共同、プラセボ対照臨床第?相試験であり、対象患者は進行性放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺がん患者392名です。この結果、レンビマ投与群はプラセボ投与群と比較して、主要評価項目の無増悪生存期間が有意に延長したほか、奏効率も有意に高くなり、レンビマ投与群にのみ完全奏効が1.5%認められました。