地域や種類の垣根を越えた「全がん連」発足、政策提言や情報共有へ

2015年5月7日付けで非営利型の一般社団法人「全国がん患者団体連合会(以下「全がん連」)」が設立され、5月20日に厚生労働省にて、同法人の理事長である天野慎介氏をはじめとする設立に関わったメンバーが、全がん連発足に関する記者会見を開きました。全がん連は、全国のがん患者団体を結び、その活動を活性化させることで、がん患者およびその家族の抱える問題の解決や、がんになっても安心できるような社会の実現を目指しています。5月20日時点では、既に全国16団体のがん患者団体が加盟しており、その会員数はおよそ2,500人にも上ります。会員は、がん患者およびその家族からなり、今後もその数はさらに増加する見通しです。

全がん連発足の経緯について

全がん連の発足の背景について天野氏は、がん全体に関わる患者団体が存在せず、がん全体に共通の課題があるにも拘らず、それを解決していく為の団体がなかったことを挙げています。また、2006年に制定された「がん対策基本法」が間もなく10年を迎え、厚生労働省の「がん対策推進基本計画」が第3期を迎えようとしている今、地域やがんの種類といった垣根を越えて、がん患者全体の意見をまとめて国に提言していく必要性を感じ、団体の設立を目指したとしています。

今後の見通しについて

全がん連は、2015年度内にがん医療・政策や患者の経験・情報を共有できるシンポジウムを開催し、2016年1月頃を目安に「がん患者学会」(仮称)の設置を行なう予定です。また、「がん患者白書」(仮称)の作成や「がん患者カレッジ」(仮称)の設置も予定しており、各がん患者団体ががんに関する医療・政策などについて共に学び、意見や情報を交換できる機会を増やしていく見通しです。尚、「がん患者学会」は各がん患者団体の活動および患者支援についての話し合いの場として、「がん患者白書」はがん医療の地域調査をまとめるものとして、「がん患者カレッジ」は各団体の関係者ががんに関する情報・経験および運営ノウハウなどを交換する場として設けていくものです。
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