小野薬品の韓国子会社、「オプジーボ」の承認取得

2015年3月23日に小野薬品工業株式会社(以下「小野薬品」)は、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体「オプジーボ」が韓国のMFDS(食品医薬品安全処)より承認を受けたことを発表しました。この承認は、小野薬品の韓国にある子会社である韓国小野薬品工業株式会社(以下「韓国小野」)が3月20日に取得したもので、切除不能または転移性悪性黒色腫の患者で、イピリムマブにて治療を受けた後、BRAF V600E変異陽性である場合に、BRAF阻害剤での治療後に病勢進行が認められた際の治療薬として認められたものです。尚、オプジーボの製造は小野薬品が行い、完成品を韓国小野へ供給する模様です。韓国小野は、小野薬品の100%出資子会社として2013年12月に設立されたもので、オプジーボのような抗がん剤をはじめとするスペシャリティー商品の自社販売を行なう見込みです。また、オプジーボは、小野薬品とブリストル・マイヤーズ・スクイブ社が締結しているライセンス契約によって、日本・韓国・台湾における独占的な開発・商業化の権利は小野薬品が保有しており、これらの国におけるがん患者用免疫療法薬の単剤療法・併用療法の共同開発・商業化も行なうこととなっているので、上市後は小野薬品とブリストル・マイヤーズ・スクイブ社が共同で販売促進を行なう模様です。

オプジーボの承認取得について

韓国におけるオプジーボの承認取得は、世界で3番目にあたり、2014年9月に日本、2014年12月に米国、そして今回3月20日に韓国の順となっています。日本では、根治切除不能な悪性黒色腫の治療薬として承認され、販売されています。米国における承認取得はブリストル・マイヤーズ・スクイブ社が行なったもので、今回の韓国での承認と同じ適応で迅速承認を受けており、FDAから「肺扁平上皮がん患者で、切除不能かつプラチナ製剤による化学療法での治療中または治療後に進行・再発が認められたもの」を適応として承認を得ています。現在、日本を含め世界では、胃がんや非小細胞肺がんなどの様々ながんを対象とした臨床試験が行なわれています。

オプジーボについて

オプジーボは、リンパ球の抑制を行なっているPD-1の働きを阻害することで、がん細胞を排除するような免疫反応を高進させる、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体です。悪性黒色腫のような完全な切除が難しい皮膚がんにおいては、オプジーボのようにPD-1をターゲットとして免疫反応を高めるような新たな治療薬が望まれてきました。尚、韓国におけるPD-1をターゲットとする治療薬はオプジーボが初めてで、今後はより安全性や有効性を高める為に、臨床データを集め、適正使用を講じていく見込みです。
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