日本医療機能評価機構が「口頭指示の解釈間違い」に注意喚起

2015年5月15日に日本医療機能評価機構の医療事故防止事業部は、最新の医療安全情報を公開し、注意喚起を行いました。今回の医療安全情報で発表されたのは、口頭による指示の解釈を受け手が間違えたことによって引き起こされた4件の事例についてです。この事例は、2015年3月26日に公開された第40回報告書の医療事故情報分析作業の現況における個別テーマの一つとして紹介されたものです。口頭による指示の解釈の誤りは、薬剤に関するものが最も多く、その他には治療・処置や検査、療養上の世話に関するものがあります。また、発生場所としては、病室や手術室が多く、口頭指示が多く行なわれる場面での解釈の誤りが目立ちます。さらに、この解釈の誤りによる事故が患者へ与える影響は、障害が残るほどのものではない場合が多かったものの、患者の死亡や障害が残る可能性があった事例も見られ、口頭指示による解釈の誤りが引き起こす事故の危険性を物語っています。

今回公開された4件の事例について

今回公開された事例には、「執刀医が胃管を抜くよう指示したところ、麻酔科医は胃の空気を抜く指示と勘違いした例」、「医師が内視鏡を患者の喉まで挿入したものの、検査には至らなかったという内容を看護師に伝えたところ、看護師は検査をしていないので内視鏡は使わなかったと勘違いした例」、「医師が検査当日にバイアスピリンを飲ませるよう指示したところ、看護師は前投薬を飲ませるのだと勘違いした例」、さらに「看護師が実施済みの薬剤について、研修医に端末へ入力を打ち込むよう依頼したところ、研修医は患者に薬剤の静脈注射を打つのだと勘違いした例」の4つが挙げられました。

口頭指示の解釈間違いの防止策について

こうした事例を受け、医療機関では誤解を招くことのないような指示出しや指示受けを行なうなどの対策を行ない、医療事故防止事業部では過去にも何度か注意喚起を行なっています。しかし、未だにこういった事例は続いており、医療事故防止事業部は口頭による指示・依頼を行なう場合は、対象物を明確にし復唱を行なうなどして、事故を未然に防ぐことが重要であるとしています。
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