厚生労働省 患者本位の医薬分業実現に向けて調剤報酬の抜本的見直しを検討

2015年5月21日に内閣府が設置した規制改革会議の健康・医療ワーキンググループが開催されました。第36回となる今回は、「医薬分業推進の下での規制の見直し」などについて議論が交わされました。この議論において、厚生労働省は、医薬分業によって患者の薬物療法の安全性および有効性の向上や医療費の適正化が見込めるという考え方を示しました。また、この医薬分業を実現していく為に、調剤報酬の抜本的な見直しを行なう見通しであることを明らかにしました。この調剤報酬見直しに係り、今後中央社会保険医療協議会において具体案を検討していく見通しです。

医薬分業について

厚生労働省が実現を試みている医薬分業における薬局の構造とは、総合医療機関などに近接しているいわゆる「門前薬局」ではなく、患者にとって身近な場所に位置する「かかりつけ薬局」です。門前薬局からかかりつけ薬局への移行により、薬剤師による患者の状態および服用薬の一元管理や、複数診療科を受診している患者の多剤・重複投薬チェックおよび相互作用防止などが可能になります。また、かかりつけ薬局の薬剤師による患者への指導により、飲み残しや飲み忘れなどの防止効果が期待でき、残薬解消にも繋がります。

規制改革会議の指摘に対する厚生労働省の考えについて

医薬分業については、規制改革会議から厚生労働省に対し、いくつかの指摘事項が提示されていました。今回のワーキンググループでは、厚生労働省からこれらの指摘に対しての考え方も提示されました。規制改革会議からの指摘事項には、医薬分業の政策に対する評価をPDCAサイクルによって行なうこと、薬剤師の専門性を活かすような業務形態を検討すること、医療機関からの構造上の薬局の独立についての規制見直しを行なうことなどが挙げられました。これらに対し、厚生労働省は、地域のチーム医療の一員として活躍している薬局への評価などについては今後の中央社会保健医療協議会で検討を行ない、医薬分業の質の評価に対する適切な指標を設定するなどの考え方を示しました。また、構造規制に関して、患者本位の医薬分業となるよう、経営上の独立性および患者の自由な薬局選択を確保しつつ、薬局の機能を評価する方向へ進めていく方針であるとしています。