【厚労省】デング熱などの蚊媒介感染症への今後の指針を検討

2014年10月8日、厚生労働省は第6回厚生科学審議会感染症部会を開き、昨今日本国内での感染が急激に広がっているデング熱をはじめ、蚊が媒介する感染症の対策について検討しました。蚊媒介性感染症の感染症対策を行う為の新たな指針策定を行うことや、総合的な予防対策や指針の策定のために小委員会の設置を行うことが了承されました。

感染部会での議論内容について

感染症部会では、まず国内で感染が認められたデング熱の症例や遺伝子解析結果などについてのデータを提示しました。また、今回のデング熱の国内感染拡大は、2013年にドイツ人が日本でデング熱に感染したとの報告後、感染対策を進めていた間に起こったものであったことや、国内感染した患者からNS1抗原検出キットによって検出したデングウイルスのなかには別株も存在しており、輸入症例からの国内での飛び火感染が今後も十分に考えられることなどを示しました。さらに、今回のデング熱国内感染拡大に伴い、蚊媒介感染症対策にあたる医師などの関係者らに十分な知識や技術が備わっていなかったことが判明したことを受け、感染症媒介昆虫類に関する知識などを関係者および国民全体で共有することが重要としました。このため、蚊媒介性感染症の感染症対策を統一的に行うような指針の策定を行うこと、指針の策定を行うにあたって感染症部会の下に、「蚊媒介性感染症に関する小委員会(仮称)」を設置することが必要との判断が下されました。今後のスケジュールとしては、10月中に小委員会を設置し、今年度中に小委員会での案をまとめ、それを感染症部会で検討し、さらにこれを受けて厚労省が指針案を策定し、パブリックコメントを実施する予定です。来年3月には「蚊媒介性感染症に関する特定感染症予防指針」を告示し、適用していくことを目指します。

予防指針と小委員会について

予防指針の案として出されたのは、以下の通りです。 ・疫学調査による迅速かつ正確な情報収集・解析を行い、原因を徹底的に究明すること ・感染症発生前に国民に予防策を普及させることや、感染症が発生した際に蚊の対策を行うことで、発生を予防し、蔓延を防ぐこと ・早期発見、早期治療を行う為のガイドライン配布など、医療機関への情報提供を行うこと ・診察や検査などの新たな方法を開発・普及させ、ワクチンや治療薬などについても研究・開発をおこなうこと ・世界保健機関等などと国際的に連携を図っていくこと また、小委員会には感染症学やウイルス学、衛生昆虫学や医学などのそれぞれの分野の専門家を招集する見通しです。