厚労省が「地域医療構想」のガイドライン作成に着手

2014年9月18日に厚生労働省は「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」の第一回目を開催しました。これは、来るべき2025年に団塊の世代が75歳以上となることを踏まえ、2025年に必要とされる新しい医療提供体制を作る政策の一環です。というのも、今年の7月に詳細が固まった「病床機能報告制度」が2014年10月より開始されますが、2015年4月からは各都道府県はこの報告を元に「地域医療構想(ビジョン)」を策定することとなっています。そこで、この地域医療構想を作る際に必要となるガイドラインが早急に必要となっているのです。この検討会はこれから月に1〜2回のペースで行われ、来年の1月を目処に纏められる見込みです。

病床機能報告制度とは

それぞれの病院や有床診療所が保有している病床の機能について、「現状」および「今後の方向」について各々の都道府県に報告する制度のことです。機能は「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の4種類に分類されます。また、この機能の種別とともに、入院患者に伝える医療内容なども報告します。さらに、「今後の方向」に関しては、「6年先の時点」とすることになっています。

地域医療構想(ビジョン)について

各都道府県が作る、2025年時点でその地域にもっとも相応しい医療提供体制の将来展望のことです。病床機能報告を元に、地域の医療ニーズを考慮しつつ、その地域に必要な機能別の病床数などを考慮し、これを医療計画に反映させるのが目的です。

検討中のガイドラインの内容

ガイドラインは、2025年に必要とされる医療提供体制と各医療機関の病床機能の必要量を軸に考えられています。さらに、今回の検討会でガイドラインの内容として提案されたのは次の通りです。 ・患者の病状に最適な医療を効率良く提供できるような仕組みづくり。 ・地域全体に十分な医療提供が出来るよう、病床を整備し在宅医療を充実させること。 ・認知症患者や高齢者のみの世帯が増加するため、医療と介護が一体となるような仕組みづくり。 ・病床の機能に応じて医療従事者を十分に確保すること。 ・十分な数の医療従事者が必要となるため、人材育成を重視すること。 ・地域差を考えた、その地域に最も相応しい医療提供ができるような仕組みづくり ・医療機能の分化に伴い、患者が適切な判断の元、医療機関を訪れることが出来るように、国民全体への医療情報提供の充実。 これらの内容がどういった形でガイドラインに盛り込まれるのかは未だ分りませんが、今後10年ほどで私たちを取り巻く医療体制は大きく変わりそうです。今後の検討会の動きに注目です。
111