株式譲渡によるM&A

調剤薬局のM&Aの手順について、ご紹介します。M&Aとは、「Mergers(合併)and Acquisitions(買収)」の略であり、企業の合併買収のことです。M&Aの決断を経営者の方がされた後は、まずM&A仲介アドバイザーを1社に決定し、アドバイザー契約を結びます。そして、その仲介アドバイザーにご自分の調剤薬局の資料(調剤報酬月計表・レセコン・分包機などのリース契約書等)を提出し、面談が行なわれます。この面談では、売却理由、売却希望価格、勤務薬剤師などについて聞かれることになります。また、提出した資料により、調剤薬局の価値評価を行います。

その次手順については、相手先買い手候補との交渉が開始され、双方で価格などの条件面がある程度合意できたら、基本合意書の締結を行います。基本合意書には、守秘義務、他社との交渉の禁止、相手先買い手候補との交渉で決まった事項などを記載します。この段階で売り手と買い手の双方は、M&Aの成約を基本的に了承したことになります。

次に行なわれるのが、買収監査(デューディリエンス)なのですが、ここで事業譲渡の場合と株式譲渡の場合とで、違いが出てきます。ここでは、株式譲渡による調剤薬局のM&Aについて、ご紹介します。買収監査(デューディリエンス)とは、公認会計士や弁護士が、売り手となる調剤薬局の経営者が提出した資料に誤りがないか、簿外債務はないか、法律的に問題がないかといったリスクを調査することです。調剤薬局企業全体の譲渡(株式譲渡)の場合に行なわれるものです。ちなみに、事業譲渡の場合には、譲渡日前日の棚卸による薬在庫評価を行う程度です。

この次の手順としては、買取監査によりリスクが発見された場合には、基本合意書の条件の再調整を行います。また、譲渡契約書には、詰め切れなかった条件などすべてについて、決定した条件を記載します。譲渡契約書締結後に、代金の支払いを受け完了となります。

111